この記事は、食品容器・資材専門の通販サイト「容器スタイル」が監修しています。
飲食店でのカレーの保存は、「冷凍」が基本であることをご存じでしょうか。家庭でカレーを作る際には翌日まで常温保存することも多いため、短い期間なら常温保存でも大丈夫だと思っている方もいるかもしれません。しかし、カレーは加熱しても死滅しない菌が潜んでいることがあるため、真空包装したうえで急速冷凍して保存することをおすすめします。
本記事では、カレーを冷凍保存することによるメリットや、冷凍保存する際におすすめの商品をご紹介します。
カレーは「冷凍保存」が基本
カレーの常温保存は、実は危険な行為です。食べる前に加熱するから大丈夫と思っている方もいるかもしれませんが、カレーなどの煮物を常温保存すると、ウェルシュ菌と呼ばれる熱に強い菌による食中毒が起こりやすいのです。
ウェルシュ菌とは自然界に広く存在する菌で、調理した食べものの中にも存在しています。通常の菌は加熱により死滅しますが、ウェルシュ菌は周りの温度が上がると芽胞(がほう)という熱に強い形態に変化して高温に耐えます。そして、温度が下がって繁殖に適した12~50度になると次々と数を増やしていき、食中毒の原因となる毒素を放出するのです。
そのため、カレーを保存する場合はウェルシュ菌が繁殖できない低温で保存する必要があります。冷蔵でも保存は可能ですが、冷凍と比べると期間が短いため、冷凍のほうがよいでしょう。特に、業務用で利用されている急速冷凍機(急速凍結機)を使えば、作ったときの品質を保ったまま保存できることも、冷凍をおすすめする理由です。
カレーを冷凍保存するメリット
飲食店でカレーを冷凍保存するメリットは、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは3つのメリットを紹介します。
廃棄ロスを削減できる
カレーを冷凍保存すると廃棄ロスを削減できます。カレーは傷みやすい料理のため、常温や冷蔵での保存には向いていません。そのため、カレーを提供している飲食店では、基本的に毎日仕込みが必要になります。
冷凍保存をしない場合は、仕込みでカレーを多く作りすぎてしまうと廃棄せざるを得ませんが、冷凍保存をすれば廃棄せずにすみます。冷凍保存によって廃棄コストだけでなく仕入れコストを削減できるでしょう。廃棄する食品が減れば、環境への負荷が減らせる点もメリットです。
事前に食材の仕込みができる
カレーを冷凍保存できれば、効率的な仕込みが可能になります。先ほども説明したようにカレーは傷みやすい食べもののため、冷凍保存しないのであれば毎日の仕込みが必要です。
しかし、冷凍保存が可能であれば事前にまとめて仕込んでおいて、必要な量だけ解凍して提供できるようになります。まとめて仕込むことで、毎日一から調理するよりも仕込み時間を短縮できます。
特に、複数のカレールーを提供しているなど、毎日複数種類の仕込みをしている場合は、まとめて仕込めるメリットは大きいでしょう。
インターネットショッピング(通信販売)に対応できる
カレーの冷凍保存により、インターネットショッピング(通信販売)にも対応できる点もメリットです。感染症の流行による生活様式の変化などで、近年ネット販売の利用が増加しており、2020年3月以降、2人以上の世帯の約半数以上が通信販売を利用するようになっています。
カレーを冷凍保存してインターネットで販売すれば、遠方からの注文にも対応でき、新たな販路を開拓できます。急速冷凍であればできたての状態を維持できるため、自慢の味をネット販売で購入したお客さまにも楽しんでいただけるでしょう。保存料や防腐剤などの添加物も不要のため、健康に配慮している点をアピールできることもメリットです。
通信販売を始める際は、容器や宅配箱の選び方も大切です。詳しくは次の項目のほか、以下の記事でも紹介しているので、興味のある方はぜひクリックしてみてください。
テイクアウトでの販売をご検討される場合はこちらの記事もご覧ください。
カレーの冷凍保存に適した容器とは?
カレーを冷凍保存する際には、どのような容器を使えばよいのでしょうか。飲食店でカレーを冷凍保存する場合、真空包装の導入も併せておすすめします。真空包装によりカレーが空気から遮断され劣化しにくくなるからです。真空包装をしたのちに急速冷凍を行ない-30度で冷凍すれば、最大で6カ月程度の保存が可能です。
真空包装を利用する際は、専用の保存袋を使用しましょう。普通のプラスチック製袋でも同じに見えるかもしれませんが、普通の袋は目に見えない大きさの穴がいくつも空いており、空気を通すため、真空包装の効果が低下します。専用袋であれば空気を通さない構造になっており、真空包装の効果を最大限発揮できます。
また、袋の耐冷温度や耐熱温度も重要です。カレーの冷凍保存には、業務用冷凍庫で使われている-30度の低温や、解凍する際の高温にも耐えなければなりません。耐熱温度が100度あれば、湯せんで解凍できるため便利です。さらに、蒸気口があるタイプの袋であれば、電子レンジでの解凍にも対応できます。
容器スタイルおすすめのカレー冷凍用保存容器5選+卓上シール機2選を紹介!
容器スタイルではさまざまなタイプの容器を取りそろえています。ここでは、カレーの冷凍保存に最適な容器5つと、真空包装ができる卓上シール機を2つ紹介します。
クリロン化成 真空袋 彊美人70 XS-1725
「クリロン化成 真空袋 彊美人70 XS-1725」は、透明性と強度に優れた真空包装用の袋です。耐冷温度は-40度、耐熱温度は100度で30分のボイルにも耐えられます。
大きさは250×170mm、価格はバラ(100枚入り)で928円(税込)、ケース(2,000枚)で17,196円です。
真空パック 袋 シグマチューブ 60 GT-1727 ナイロンポリ袋 270×170mm クリロン化成
「真空パック 袋 シグマチューブ 60 GT-1727 ナイロンポリ袋 270×170mm クリロン化成」は、「クリロン化成 真空袋 彊美人70 XS-1725」と同様、-40度から100度(ボイルで30分まで)までの温度に耐えられ、大きさも270×170mmとほぼ同じです。
異なるのは、サイドシールが省力されておりコストを抑えている点です。価格はケース(2,000枚入り)で14,755円(税込)で、コストをできるだけ抑えたい方はこちらのほうがよいでしょう。
福助工業 真空袋 ナイロンポリ バイオ10% Lタイプ No.7(15-25)
「福助工業 真空袋 ナイロンポリ バイオ10% Lタイプ No.7(15-25)」は、サトウキビ由来の植物プラスチック(バイオマスプラスチック)を使用。一部植物由来の原料を利用したバイオマスインキで印刷している、環境配慮をアピールできる真空袋です。使用可能な温度は-40度から100度(ボイルで30分まで)で、大きさは250×150×0.0075mmです。
耐ピンホール(※)性に優れており、流通の途中で袋に小さな穴が空いて内部に空気が入り、カレーが傷むリスクを抑えられます。衝撃強度や突き刺し強度に優れている点もメリットです。
価格はケース(3,000枚入り)で35,169円(税込)です。
(※)ピンホールとは、流通の際に袋などに発生する小さな穴のこと
MICSのレンジでチンするパック200
「MICSのレンジでチンするパック200」は、電子レンジでも加熱ができる真空袋です。通常の真空袋は電子レンジでの加熱はできませんが、本製品は蒸気を逃がすための切り口を設けることで電子レンジでの使用が可能になりました。ただし、カレーなど油分の多いものは、中身がかなり熱くなるため中身を取り出す際には注意が必要です。
耐冷・耐熱温度は、-40度から100度(ボイルで30分まで)のため、湯せんもできます。大きさは300×200mmで、価格はケース(1,000枚入り)で26,919円です。
真空袋 福助工業 レンジシールFK汎用タイプNo.12-22
「真空袋 福助工業 レンジシールFK汎用タイプNo.12-22」も、電子レンジでの加熱が可能です。「MICSのレンジでチンするパック200」との違いは、未開封のまま加熱できるため、煮汁がこぼれる心配がないことです。加熱調理中は内圧が一定に保たれるため、食材が均一化されます。
大きさは120×220mmで、価格はケース(2,000枚入り)で26,107円(税込)です。
卓上シール機 本格家庭用真空パック器 ダッキー 朝日産業
「卓上シール機 本格家庭用真空パック器 ダッキー 朝日産業」は低価格で購入できる真空包装機です。袋のセットやシールまでは手動で行なう必要があり、真空包装を梱包する数が少ない方に向いています。
カレーだけでなく、肉や魚、漬物のように水気を含んだ食材でもパックできます。シール幅4mmで、有効寸法は270mm、価格は1台28,600円(税込)です。
卓上シール機 真空パックロボ HIPPO(ヒッポ) 朝日産業
「卓上シール機 真空パックロボ HIPPO(ヒッポ) 朝日産業」は、業務用のコンパクトな真空包装機です。袋のセットは手動ですが、脱気はボタンを2つ押すだけで簡単に行なえます。脱気能力は-80KPaと強力で、真空性能約80%を実現しています。
300mm幅までの真空袋が使えるほか、厚みはナイロンポリ袋であれば240マイクロメートルまで対応可能。価格は1台113,143円(税込)です。
まとめ
飲食店でのカレーの保存は冷凍が基本です。真空包装と急速冷凍を利用すれば、できたての味を長期間保存できるようになります。カレーの冷凍保存を導入すれば、調理の効率化や廃棄コスト・仕入れコストの削減、通信販売への対応などのメリットがあります。
真空包装には普通のポリ袋ではダメで、専用の真空袋が必要です。真空袋のなかには電子レンジでの解凍にも対応した商品があります。今回紹介した商品のなかで気になるものがあれば、ぜひ一度チェックしてみてください。
この記事を書いた人
松井 誠一郎(まつい せいいちろう)
松井 誠一郎(まつい せいいちろう)
2020年折兼に入社。
EC事業部にてキャンペーンやセールなどの企画を担当しています。
折兼入社前は医療機器メーカーで営業を担当。
食品包装資材については日々勉強中ですが、お客様のお悩みを解消できる記事を執筆できるよう、精進してまいります!
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