この記事は、食品容器・資材専門の通販サイト「容器スタイル」が監修しています。
青果物は、収穫後も多かれ少なかれ呼吸をしています。
他の生鮮食品に比べ、色・形状・大きさなどの種類がとても多く、さらには乾燥に弱いもの・蒸れやすいもの・衝撃(傷)に弱いものなど、特徴もさまざまです。
乾燥に弱い野菜には穴の無い包装、蒸れやすい野菜には穴のある包装、傷がつきやすいものには蓋付の容器を選ぶことで青果物の鮮度が維持できます。
ここでは、青果物の包装の選び方と注意するポイントごとに詳しくご案内させていただきます。
青果・農産物の分類
根菜類
根菜類は土の中で成長する野菜ですが、その中でも根、茎などを食べることができます。
種類:大根・にんじん・かぶ・ごぼう・じゃがいも・ハスなど。
葉茎菜類
葉物野菜とか葉野菜とはおもに葉の部分を食べる野菜のことで「葉物類」「葉菜類」「菜葉」とも呼ばれます。
種類:レタス・キャベツ・ブロッコリ-・ほうれん草・長ネギ・ニラ・白菜など。
果菜類
野菜の中で,果実または種実を食用にするものです。
種類:トマト・きゅうり・なす・ピーマン・エンドウ・ししとう・かぼちゃ・冬瓜など
香辛野菜
料理に香気や辛味を添える野菜。
種類:大葉・三つ葉・ハーブ類・生姜・わさび・柚子など。
果実的野菜
スイカなど草本性の植物に実をつけるため、原則的には野菜に該当するため、分類上は「野菜」ということになります。
種類:イチゴ・メロン・スイカなど。
青果・農産物用資材の種類
防曇袋
防曇(ぼうどん)袋とは、一言でいい表しますと曇らない袋のことです。
収穫後の野菜は呼吸と共に、たくさんの水分蒸散をだし続けています。
その結果、「しなびる」という現象になります。
一般のポリ袋に野菜を詰めると、野菜から出る蒸散量によって 袋の内側が曇り、やがて水滴に変化します。
その水滴が野菜に直接触れると、 水滴によって青果物の鮮度を悪くしたり、腐らせる原因になり野菜が痛む結果になります。
野菜の包装に防曇性が必要な理由はこのことから言えます。
鮮度保持には野菜の水分や養分の循環をスムーズにし、みずみずしい鮮度を保てるよう水分蒸散を抑制することが重要です。
防曇袋に最適な野菜
水分蒸散が特にでやすい「葉物野菜」のほうれん草・大葉などがあげれます。
また、スーパ-などでは、小人数で販売する野菜のカット品の大根や白菜でも使用されています。
袋もの専用道具
クイックシーラー V-4 野菜 果物 袋詰め 結束 機
テープ同士を引っ付けて袋を強力結束します。
余分な袋はじ部分は同時にカットできます。
ワンアクションで作業効率UP!
ネット類
ネットの良い面は、通気性が良く、湿気や蒸れないのが特徴です。
スーパーで柑橘類をそのまま陳列される場合には、落ちたりする心配があります。
そういう場合には、ネットに入った状態で陳列することで解決ができます。ネットとネットのの摩擦で滑り落ちることがなくなります。
使用するネットの色もさまざまありますが、ネットの色と同化した野菜が鮮やかに見え、見栄えが良くなります。
また、農家さんが出荷用に使用する玉ねぎなどの2kg~5kgには出荷専用のネットが便利です。
玉ねぎは皮がむけやすいので、くすんでしまう色をネットで補います
ネットに最適な野菜
小さいサイズものであれば、オクラ用やしいたけ用など。
柑橘類などは、細長い棒ネットと呼ばれるものが適しています。
容器・トレー類
トレーや容器は、野菜にラップや蓋をしやすいことです。
また、野菜専用容器の場合、通気口などの穴が開いているものがあり、蒸れる心配がありません。
その結果、鮮度保持に効果があります。
サイズに違いはありますが、汎用がきき他の食品用としても利用できます。
ある程度のコシがありますので、重量物には向いています。
トレーや容器に最適な野菜
トレーなどは、丸い大きめなトマトや果物類のイチゴなどが使われています。
容器については、プチトマトなどに使用されているケースが多いようです。
トレー専用道具
業務用太巻ラップのカッター機 アスパルポリラッパー B-45PN
トレーラップ作業に欠かせないラッパー台です。
ポリ・塩ビフィルム兼用型ハンドラッパー。
耐蝕性に優れた材質を使用し、毎日使用することを想定した電気的安全性を高めた省エネタイプになります。
太巻ラップ 450mm巾×750m巻まで使用可能。
野菜テープ類
販売するにあたり、葉の広がりを抑えたり、何本かを束ねたりする必要のある種類のものがあります。
農家さんにおいても、束ねると出荷時作業が楽になります。
この「ばらけ防止作業」では、のちのちに店頭に並べる作業時でも重要な役割を果たします。
水分を含む野菜自体は、ラベルが付きづらいラベリングに使用されたり、店頭に並べる際に値付け作業やバーコードを貼る作業に有効です。
また、葉をテープで被っていますので、外側の葉が落ちる心配もなく、売り場が散らかることがありません。
水に濡れている野菜でも対応できる、野菜専用の結束用の粘着テープです。
野菜テープに最適な野菜
使用される野菜は、ネギ、アスパラガス、ほうれん草、キャベツ、セロリなどで使用されています。
野菜以外でも、ハムや加工商品のまとめ結束用や特売品の販売用にも利用されています。
野菜結束、専用道具
ニチバン たばねら結束機 300V
ディスペンサータイプの結束機。
ス-パ-や、青果店の小分け結束に使用、産地の小物野菜結束用などに使用していただけます。
白菜やキャベツなど大きめな野菜にも使用できます。
青果・農産物包装の選び方
根菜類用資材
一般的には、規格サイズの防曇袋が使用されます。
防曇袋の厚みが20ミクロンと25ミクロンのものがあり、根菜類は重量があるものが比較的多いので、25ミクロンのものをご使用されると破袋する心配が少ないです。
また、乾燥に弱い野菜と袋の中で蒸れやすい野菜があります。
乾燥に弱い野菜には袋の中で蒸れやすい野菜には穴の無い袋を、袋の中で蒸れやすい野菜には穴のある袋を選びましょう。
・蒸れやすい野菜:トマト・きゅうり・たまねぎ・ナス・じゃがいも など
・乾燥に弱い野菜:しいたけ・しめじ・大葉 など
野菜は種類によってサイズや形状・特徴がさまざまです、内容物のサイズにマッチした防曇袋をおすすめします。
コストと見栄えのあったものをお選びください。
PS OPP防曇袋 10号 穴4
野菜・果物を入れるOPP袋。
曇りにくく、透明度もクリアで強度もあります。
安心の国内製袋品。
義務化された容器包装リサイクル法にも対応した、プラマークの表記があります。
野菜の種類
じゃがいも、メークインなど
葉茎菜用資材
根菜類用資材同様に、防曇袋を使用します。
長ネギなどの細長いものや、レタスなどの丸い形状したものがあり野菜それぞれの形状にあった防曇タイプの袋やシートが使用されています。
野菜の種類を表示印刷してあるものや、POSレジを使用されているお店では袋にPOSが印字されている袋は大変便利です。
容器包装リサイクル法により、プラマークの表記が義務付けられていますので、印字されたものを使用されると安心です。
ほうれん草袋 FG20#150×360/280
ほうれん草向けの透明防曇袋。
ほうれん草などの葉物野菜は茎の部分は細く上部になるほど葉が広がっていますので台形状の防曇袋がマッチします。
この葉物野菜にフィットする形状商品がほうれん草袋です。
茎や根っこ部分が腐らない様に底は水抜き穴が空いています。
容器包装リサイクル法にも対応したプラマーク入り。
果菜類用資材
売り場で野菜などが陳列されているときに、目を引くPOPや使用している包装によって、商品の売れ方が大きく変わってきます。
大きな野菜はそのままでも目を引きますが、小さめな野菜のプチトマトなどは目を引く販促が必要です。
このような野菜については、立体的に陳列することで解消できます。
蓋付容器は野菜を立体的に見せ、さらに段積みできる容器のものはより視覚的にアピールできます。
ミニトマトカップ SP-280
積み重ねが可能で売場に立体感を出すドリンクカップ形状のミニトマト容器。
フードタイプの容器ですので、ワンタッチで蓋が閉めれ大変便利です。
内面防曇加工仕上げ、通気孔もありミニトマトが蒸れることがありません。
容量:ミニトマトが約280g入ります。
香辛野菜用資材
種類が葉物から根菜類、たきにわたって野菜があります。
種類により、包装形態も分けられます。
袋物ばかりの売り場では、統一感はありますが売り場に変化がありません。
売り場の変化を演出するのであれば蓋付容器やトレー包装などで変化も持たせてお客様を楽しめることも重要です。
・大葉などは、防曇袋or蓋付容器
・生姜などは、防曇袋orトレー
・柚子などは、防曇袋
全体的には、どの野菜でもメインに使用するのが防曇袋が使用されています。
ただ、きざみネギなどは、水分の蒸発を防ぐ効果がある蓋付容器がベストです。
C-APG VCN-23
中身に触れることなく片手でパパッと降り出せる衛生面に配慮したカット葱(ネギ)用容器です。
小口の蓋を開けることで、必要な量だけが取り出せ便利です。
パックタイプの容器ですから、野菜室以外にも冷蔵室・冷凍庫収納しやすい形です。
果実的野菜用資材
野菜といいながら、ほぼ果物扱いにされていますので、見栄え良く、さらに傷などがないようにしなければいけません。
スイカなどの大型なものは、1/4~1/8カット販売用として専用の防曇袋、
その他、イチゴやメロンなどをカットフルーツとして販売される場合には、蓋付容器などが見栄えは良くなります。
イチゴなどは、傷に対して特に注意しなけばなりませんので、浅くて専用のイチゴケースは見栄えも良く、イチゴ同士が重ねることなくつぶれがないのが利点です。
また、別売りのイチゴ専用シートで被われますと、さらに高級感がアップし衛生的面にもよい印象を与えます。
PSTR250平 黒
イチゴの大粒化に対応した平詰め用トレー型容器。
本体が黒仕様ですので、商品をいれた場合に高級感があります。
別売りの透明蓋を組み合わせますと、やわらかいイチゴを保護する役割も兼ねています。
まとめ
青果物包装で大切なのは「野菜や果物の青果物に適した包装」を選ぶことです。
保管や輸送においても鮮度劣化を防ぐ「品質維持」や、お店での陳列などの作業効率があがり「販売促進」効果につながる資材をご案内しました。
その他にパッケージは、青果物の鮮度を維持させる機能性の役割もありますが、青果物を鮮度良く魅せるのデザインとしても大切な要素です。
お客様にあったパッケージを容器スタイルからお選び下さい。
この記事を書いた人
長谷川 博俊(はせがわ ひろとし)
長谷川 博俊(はせがわ ひろとし)
2019年折兼に営業職として入社し、名古屋支社に配属。
現場での営業経験を積んだのち、2022年に通販事業部に異動。
通販MDとして容器スタイルの掲載商品数増や、名入れスタイルの顧客対応をしています。
MDとして培った商品知識を生かした記事を執筆していきます。
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