この記事は、食品容器・資材専門の通販サイト「容器スタイル」が監修しています。
多くの飲食店が抱える問題に、「グリストラップの清掃」があると思います。
グリストラップを清掃しないと、害虫発生や悪臭が漂うなどの悪影響が出てしまいますが、グリストラップ清掃は決して楽ではありません。
今回は、グリストラップ清掃の方法・頻度やおすすめ清掃ツールをご紹介します!
グリストラップとは?
グリストラップとは、油脂や食品残さなどが直接下水等へに流出することを防ぐ装置で、業務用の厨房には設置が義務付けられています(建設省告示第1597号)。
基本的に、3つの槽に分かれており、第1槽のバスケットで食品残さを取り除き、第2槽で油と水を分離させます。第3層でさらに油と水を分離させ、油脂分の少ない水をトラップ管を通じて下水道へ流します。
掃除を怠ると良くない理由
悪臭が漂う
グリストラップの清掃の清掃を怠ると、食品残さや油脂が溜まり、様々な悪影響を引き起こします。
グリストラップ内に溜まった食品残さの腐敗臭や酸化した油脂により、辺りに悪臭が漂い、店内にグリストラップが設置している店舗の場合、客席にまで悪臭が届いてしまい、店の評判を落とすことにつながります。
また、従業員も悪臭漂う中で働くことになり、労働環境への不満が生まれます。
特に、夏場は臭いがひどくなりやすいので、清掃頻度を高めるなどの対策が必要です。
配水管が詰まる
グリストラップで除去しきれなかった油が配水管に流れ込み、管内で固まることで配水管が詰まる可能性があります。
配水管がつまると水の流れが悪くなり、詰まりがひどくなると汚染水が逆流するおそれもあります。
逆流してあふれた汚染水の処理や配管詰まりの解消対応により、業者に依頼する費用や時間のロスが発生し、場合によっては店を休業する必要があるので注意してください。
害虫が発生する
清掃していないグリストラップからは悪臭が発せられ、ゴキブリやハエなどの害虫を呼び寄せます。
害虫はグリストラップ内の残さや油を餌として繁殖していくので、一度発生すると完全に駆除するのは困難です。
害虫の発生はお客様からの評判を落とすだけでなく、駆除業者への金銭的コストもかかるので、定期的に清掃し、発生させないようにしましょう。
グリストラップの清掃頻度と清掃方法
悪臭、配管詰まり、害虫の発生を防ぐために、グリストラップを定期的に清掃する必要があります。
グリストラップ清掃の頻度や方法は、自治体が定めるガイドラインに記載されており、自治体によっては厳しい基準が設けられている場合があります。
清掃前に、一度自治体のガイドラインを確認してください。
ここでは、一般的な清掃頻度・方法について解説します。
グリストラップの清掃頻度
グリストラップの清掃頻度の目安は槽やパーツごとに異なります。
- バスケットの清掃:毎日
- 油の除去:週1回
- 汚泥の除去:月1回
- トラップ管の清掃:2、3ヶ月に1回
上記の頻度はあくまで目安のため、自治体によって頻度が決められていたり、油や汚泥の量が多い時などは頻度を変更してください
グリストラップの清掃
グリストラップを清掃する際は、汚れてもいい服装で、マスクや手袋を着用して清掃することをおすすめします。
注意点として、第1槽の食品残さは一般廃棄物として捨てることができますが、油と汚泥は産業廃棄物として処理する必要があります。
油、汚泥は廃棄物の収集運搬業許可業者に依頼し、適切に処理するようにしてください。
バスケットの清掃
バスケットを持ち上げ、水気をしっかりと切ってから中のゴミを取り出してきれいにし、一般廃棄物として捨ててください。
バスケットにあらかじめネットをかぶせておくことで、ゴミの取り出しが楽になります。
油の除去
第2層、第3層の水面に浮いている油をすくい取り、産業廃棄物として廃棄します。
ひしゃくや油吸着材を用いるとより効率的に油をすくい取ることができます。
汚泥の除去
第2層の底に溜まっている汚泥を柄の長いひしゃくなどですくい取り、油と同様に産業廃棄物として廃棄します。
第1層や第3層の底にも溜まっていることがあるので、取り残しのないように隅々まで清掃してください。
トラップ管の清掃
トラップ管の汚れやヌメリは主に油分が原因で、放置すると配水管の詰まりの原因になります。
蓋があるトラップ管は蓋を外し、ブラシなどで手の届く範囲(内部、外部の両方)をこすり洗いしてください。蓋がない場合は、一度トラップ管を外して、手の届く範囲で掃除します。
トラップ管を清掃する際、グリストラップの槽の内側もブラシなどでこすり洗いしてください。
厳選!グリストラップの清掃におすすめの商品
ここからは、グリストラップの清掃におすすめの商品を紹介します。
リンクをクリックすると、購入ページに直接アクセスできます。
グリストネット
バスケットにかぶせることで、簡単に食品残さなどを取り出すことができます。
S、M、L、LLの4サイズがあるので、バスケットの大きさに合わせてご使用ください。
水をほとんど吸わず、油のみを瞬間的に吸着する油吸着剤で、水面に浮いている油を回収するのに最適な商品です。
基本的に水面の油を回収する際はネットから吸着剤を出して使用しますが、清掃後にネットごとグリストラップに浮かべておくことで、新たに流入した油を吸着し、次の清掃が楽になります。
スクーパあみ
網目が細かく、浮上した油や沈殿物をすくうのに適した網です。
サイズ調節が可能なので、様々なサイズのグリストラップ清掃に使用できます。
油を吸収したエコツーを回収する用途としても有用です。
グリストラップ洗浄剤 エコジェント
けん化作用」により、グリストラップの油を石鹸水に変える洗剤です。
一般的な油吸着剤では処理しにくい動物性油脂に対しても効果を発揮します。
エコジェントに関しては、こちらの記事でも詳しく紹介しているので、あわせてご覧ください。
ブログ記事:油が石鹸水に変わる!?特殊な洗剤エコジェント特集
地球環境浄化剤バイオボール
微生物を球状に固めた製品です。
水の中に入れると簡単に溶け、汚泥、油、タンパク質、繊維質、排水管に付着した不純物を分解します。
グリスト清
グリストラップから漂う複合臭をアミノ酸系消臭成分が素早くキャッチし、中和反応で無臭化します。
中和反応により悪臭が別の物質に変わるので、臭い戻りがありません。客席、トイレ、衣類の消臭にも使えます。
まとめ
グリストラップは下水に油や食品残さを流させないために設置が義務付けられており、清掃を怠ると悪臭や害虫の発生、配水管の詰まりといった悪影響を及ぼします。
バスケットの清掃は毎日、油の除去は週に1回、汚泥の除去は月に1回、トラップ管などの清掃は2,3ヶ月に1回程度実施しましょう。
グリストラップ清掃に特化したツールを使うと、効率的に清潔なグリストラップを維持できます。
この記事を書いた人
古澤 長流(ふるさわ たける)
古澤 長流(ふるさわ たける)
2018年折兼に営業職として入社し、名南営業所に配属。
現場経験を積んだのち、2019年に折兼ホールディングスの衛生管理グループに異動・転籍。
日々、衛生について勉強中。
大学時代は病原菌について研究していたので、学んだことを生かして食の安全に役立つ記事を執筆していきます!
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