この記事は、食品容器・資材専門の通販サイト「容器スタイル」が監修しています。
キッチンカーの歴史と現在
今やイベントで当たり前のように見かけるキッチンカー。
「フードトラック、ケータリングカー」とも呼ばれ、食品調理設備のある車両を指します。
外国での起源、歴史
キッチンカーの起源は古く、19世紀初頭のアメリカ合衆国までさかのぼります。
当時牛の買い付けのために、産地の西部から消費地の北部や東部へ、何か月もかけて牛を移動する必要がありました。
移動しながら食事を取るため、チャールズ・グッドナイトという人物が、南北戦争放出品の馬車などから作った
「チャックワゴン」という移動式調理施設が、最初のキッチンカーといわれています。
チャックワゴンは「ローリング・キッチン」とも呼ばれ、荷台に食材や調味料を積み、後部には棚と折りたたみ式の
調理台があり、調理用具、食器、コーヒーミルなどを運んだと伝えられています。
日本での起源、歴史
日本での最初の移動販売は、江戸時代に行われています。
江戸という大都市に労働者が大勢集まり、外食需要が高まると、路上で蕎麦や握り寿司、おでんや焼き鳥などを売る「屋台」が人気を得ました。
そのほか、天秤棒を持って売り歩く「行商」も多くみられ、これが日本最初の移動販売といわれています。
明治時代を経て大正時代には、今も使われている「リヤカー」が発明され、ラーメン、たこ焼き、石焼き芋などの移動販売に使用されました。
昭和初期の戦後混乱期は、全国各地に移動式屋台が現れ、主に戦災で店舗を失った人たちが日銭を稼ぐために、食料や物資を販売するようになりました。
戦後の混乱を経て昭和30年代の高度経済成長期には、主にロバ車が使われていましたが、昭和39年の東京オリンピック
あたりから自動車が使われるようになり、ようやく現在の「キッチンカー」と呼べる形となりました。
昭和後期以降は、気軽に食べられるラーメンやクレープなど軽食系が好まれ、オフィス街ではランチとして比較的安価に購入できる弁当の移動販売が人気を呼びました。
現在のキッチンカー
現在のオフィス街のランチには、様々なキッチンカーが提供するオリジナルメニューが人気を博し、新時代の食文化のひとつとして大変注目されています。
またイベント会場では、様々なキッチンカーが軒を連ねており、中にはキッチンカーがメインのイベントも行われ、
ひとつのイベント会場で多種多様な食事ができる非日常感を多くの人が体験しています。
最近では、オフィス街やイベント会場だけではなく、住宅街にもキッチンカーが進出しており、忙しく昼食を作る余裕が無い層にも人気を集めています。
海外でも人気は絶えず、キッチンカーの市場は今後も成長し続けると予想されています。
キッチンカーの販売メニューについて
キッチンカーでの販売で重要なことは、「メニューの選定・見せ方」です。
ここでは、
・キッチンカーで販売が多い定番・人気メニュー9選
・売れるメニューにするためのポイント
を紹介します。
これを機に、メニューの見直しや見せ方をより工夫してみましょう。
キッチンカーで販売が多い定番・人気メニュー9選
①「カレーライス」
時代も老若男女も問わず不動の人気メニューです。
本格スパイスのインドカレーやエスニックなタイカレー、欧風カレー、キーマカレーなど多様なジャンルがあります。
キッチンカーでは、スパイシーなカレーはランチ需要、家庭的な味のカレーはイベント需要が多い傾向にあります。
作り置きができ、オペレーションがシンプルで、設備も比較的少なく済みます。
トッピングや日替わりカレーなどで変化をつけ飽きさせないように工夫することで、固定客作りや客単価アップも期待できます。
ただし、自店独自の味を出すためにスパイスや調理方法にこだわると手間も時間がかかるため、きちんとした計画や
準備が必要となります。
②「焼きそば」
焼きそばは、ソースの香りを宣伝として、周囲にいる人たちを呼び込むことができる超定番メニューです。
老若男女問わず人気があり、麺メニューの代表格といえます。
焼きそばは、一度に数人分の調理ができるため、短時間での提供が可能となり、ピーク時間に一気に売上げをつくる
ことができます。
イベント出店では、ご当地やきそば(富士宮やきそば、横手やきそばなど)に人気が集まる傾向があります。
③「たこ焼き」
手軽に食べられお腹も満たせる、年齢を問わない昔からの人気メニューです。
ランチ時に限らず、どんな時間帯でもコンスタントに売れるという魅力があります。
トッピングなどの工夫で単価アップやオリジナリティ創出も可能です。
④「からあげ」
キッチンカーで安定的な人気を得られることが見込めるメニューです。
全国的にもからあげ専門店が増えており、幅広い年齢層の方々に親しまれ好まれています。
イベントなどでも、からあげ販売店が複数出店していることは、今や珍しくありません。
からあげの魅力は、小腹が空いた時に手軽につまむ単品メニューとしてだけでなく、食事としてのお弁当としても
提供できる点です。
したがって、どの時間帯でもバランスよく販売しやすいといえます。
⑤「焼き鳥」
からあげと同じく、幅広い年齢層に人気があり、昼夜問わず幅広い時間帯で販売が見込めるおなじみのメニューです。
焼き鳥は、1本だけの購入ではなく複数本の購入が見込まれるため、単価が上がりやすいメリットがあります。
また、牛串や牛タン串、豚串なども合わせて販売することでも、複数本購入につながり、より多くの需要を取り込む
ことが可能となります。
⑥「ホットドッグ」
おなじみのメニューですが、普段食べる機会は少ない傾向にあり、常設店舗も比較的少ないため、キッチンカーでの
販売こそ狙い目といえます。
提供方法も難しくないため、美味しいホットドッグを提供できれば人気を集め売上も期待できるでしょう。
また、パンにはさむ具材を工夫することで、オリジナリティを出しやすいメニューともいえます。
⑦「ピザ」
ピザもなじみのある、幅広い年齢層に支持されるメニューといえます。
定番のマルゲリータのほかに、クアトロフォルマッジ、ジェノベーゼ、シーフード、ハワイアン、照り焼きチキン、
和風など、具材を変えることでメニューを増やせ、オリジナルメニューも提供できます。
また、トッピングや日替わりで飽きさせないようにすることも可能です。
事前に生地の仕込みなどが必要ですが、一般的に高めの価格で販売されています。
⑧「ハンバーガー」
イベントでもよく見かける、最近の人気メニューのひとつです。
パンズやトッピングの変更・アレンジ次第で様々な味を作り出せ、サイドメニューやドリンクとのセット販売を
見込みやすいのがメリットです。
また、高級ハンバーガーの認知度も高まっており、やり方次第では満足度の高い高価格商品の販売も可能です。
⑨「クレープ」
キッチンカーのスイーツメニューの王道・一番人気は、やはりクレープです。
子供からお年寄り、女性だけでなく最近は甘いもの好きな男性客も増えているため、多くの客層に対応できます。
デザート系の甘いクレープだけでなく、おかず系のクレープも販売すれば、食事メニューとしてより幅広い時間帯での販売が可能となります。
売れるメニューにするためのポイント
①メニューは少なめの『一点集中型』に
キッチンカーの売上を上げるためには、お客様の単価を上げるより、回転数を上げることを優先すべきです。
そのためには、メニューは少なめに、自信をもって提供できる「一点集中型」にすることをおすすめします。
理由の一つとして、キッチンカーには広さや冷蔵庫に保存できる量などの制約条件があるので、多くの種類の食材を
積むことが難しい点があげられます。
また、メニューを増やすことで仕入れに時間を要し、肝心の提供時間が長くなってしまいます。
このように、メニューが多いと回転が悪く、多くのお客様への提供が難しくなります。
そのため、多くのメニューに挑戦するよりも「一点集中型」のメニューに絞り極めるのが得策です。
その際、トッピングや週替りのソースの種類を増やすことで、お客様が飽きないように工夫することができます。
大切なのは、どんなにこだわったメニューを開発したとしても、そのメニューを『スムーズに提供できるか』を
必ず確認することです。
メニューを考える際は、最終的に実際の営業シーンをシュミレーションすることが必要不可欠です。
②分かりやすいキャッチコピー・アピールポイントを掲げる
メニュー自体に、目を引くキャッチコピーや、競合店との違いをアピールできるポイントを掲げましょう。
最初の掴みとして、目を引きやすいキャッチコピーで、メニューや自店に注目してもらうことが大切です。
例えば、「本場〇〇カレー」「地元名産〇〇使用」「熟成〇〇スープ」など、他店とは違うアピールポイントを持つ
ことが集客アップにつながります。
ただし、商品登録してあるものや、協会への所属なしでは販売できないものもあるため、事前確認を忘れないことが
必要です。
③美味しそうなメニュー写真で心をつかむ
初めてのお客様は、写真を見て美味しそうかどうかを判断する方が多いです。
そのため、メニュー写真は集客・売上に多大な影響を与えます。
「美味しそう…」「食べたい!」と思ってもらえるよう、魅力的なメニュー写真を用意しましょう。
まとめ
キッチンカーの歴史から始まり、キッチンカーの定番・人気メニューや販売ポイントについてご紹介いたしました。
これからの暑い季節は、食中毒など気になりますよね。キッチンカーの衛生管理について、
ぜひ以下の記事も併せてご覧ください。
キッチンカーの清掃方法を解説!
また、キッチンカー運営で不可欠なテイクアウト資材も、以下の記事でまとめてあります。
ぜひ参考にしてみてください。
おすすめの夏祭り・屋台用テイクアウト容器・資材特集
この記事を書いた人
松井 誠一郎(まついせいいちろう)
松井 誠一郎(まついせいいちろう)
2020年折兼に入社。
EC事業部にてキャンペーンやセールなどの企画を担当しています。
折兼入社前は医療機器メーカーで営業を担当。
食品包装資材については日々勉強中ですが、お客様のお悩みを解消できる記事を執筆できるよう、精進してまいります!
運営ノウハウカテゴリーの
その他の記事を読む
一覧を見る
キーワードから探す
※本文中のキーワードも含まれます。
カテゴリーで探す
タグで探す
- #HACCP
- #wecco
- #うどん・そば
- #おにぎり
- #ひな祭り
- #アイスクリーム
- #エコ
- #オードブル
- #カップデザート
- #カトラリー
- #カトラリ-
- #カレー
- #キッチンカー
- #キッチンペーパー
- #ギフト
- #クラフト
- #クリスマス
- #グリストラップ
- #サラダ
- #スイーツ
- #スープ
- #テイクアウト
- #デリバリ-
- #トレー
- #ドリンク
- #ハロウィン
- #ハンバーガー
- #バイオマスプラスチック
- #バガス
- #バレンタイン
- #パン
- #ピザ
- #ユニフォーム
- #ランキング
- #ラーメン
- #丼
- #使い方
- #保冷バッグ
- #保冷剤
- #保存
- #備品
- #冷凍弁当
- #動画
- #和菓子
- #夏祭り
- #容器
- #寿司
- #弁当
- #弁当容器
- #惣菜
- #手袋
- #掃除
- #正月
- #母の日
- #洋菓子
- #洗剤
- #消毒
- #真空袋
- #箱
- #節分
- #紙コップ
- #衛生
- #袋
- #調理道具
- #透明容器
- #選び方
- #防虫
- #除菌
- #青果
- #麺